近年、インターネットの急速な普及・発展にともない、多くの人が情報を発信できるようになりました。一方、インターネットにおける情報発信は、匿名性や一方的な記述が可能であり、不正確な情報や不用意な記述が多大な影響を及ぼす危険があります。さらに、一度発信した情報は完全には取り消すことができないことを十分に理解しなければなりません。
この指針は、宗派に所属する僧侶・門徒の一人ひとりが、他者の尊厳を踏みにじることなく、インターネットを有効に活用して、様々な情報を広く発信し、情報交換・対話・交流等が行えるよう必要な事項を定めたものです。
真宗大谷派の最高規範である『宗憲』は、「すべて宗門に属する者は、常に自信教人信の誠を尽くし、【同朋社会の顕現】に努める」と定めています。
それは、私たち一人ひとりがいのちの共同性に目覚め、あらゆる差異(ちがい)を越えて、人と人とが互いの尊厳を認め合い、「同朋」「とも」と呼び合える社会の実現に努めることに他なりません。
私たちは、このような理念を掲げる宗門に属する者として、インターネットを活用した情報発信にあたり、次のことを遵守します。
真宗大谷派(東本願寺)(以下「当派」という。)は、基本的人権の擁護及び当派の社会的責任として、当派における個人情報の適正な取り扱いに関する基本方針を以下のとおり定め、これを遵守します。
当派は、個人情報の保護に関し必要な措置を講じるとともに、個人情報の保護の重要性を認識し、個人情報の取扱いに当たっては、個人の権利利益を侵害することのないよう努めるとともに、当派内の意識の啓発に努めます。
また、当派の職員又は職員であった者には、職務上知り得た個人情報を漏洩し、又は不当な目的に使用しないよう守秘義務を課します。
当派では、個人に関する情報であって、当該情報に含まれる氏名・生年月日・住所・電話番号・その他個人別に付された番号等により、特定の個人を識別できる情報を「個人情報」とし、「個人情報の保護に関する法律(2003年法律第57号)」(以下「個人情報保護法」という。」に定める「生存する個人に関する情報」に加えて、死者に関する情報も「個人情報」として慎重に取り扱います。ただし、宗教法人たる寺院・教会の名称、住所、電話番号及び代表者氏名については公の情報として取り扱います。
当派は、当派における宗教活動の用に供する目的で個人情報を適正に取得し、利用します。
当派が個人情報を収集しようとするときは、個人情報を取り扱う事務の目的を明確にし、当該目的を達成するために必要な範囲内で、適法かつ公正な手段により収集します。
ご提供いただいた個人情報は、次の場合を除き第三者に開示しません。
当派の規定においてあらかじめ定められた事項の告示、当派内部において周知が必要な僧侶に関する情報の機関誌への掲載については、本人の意思に関わらずこれを告示又は掲載します。
個人情報を厳重に保管・管理し、個人情報の漏洩等を防止するため、内部規定の整備、個人情報へのアクセス権限の限定、セキュリティ対策等の適切な措置を講じます。
個人情報取扱事務を委託しようとするときは、委託先との業務委託契約に加えて秘密保持契約を締結するとともに、委託先に対する必要かつ適切な監督を行います。
自己の個人情報の開示を求められたとき、また開示を受けた自己の個人情報の内容の中に、事実についての誤りがあると認めるときは、その訂正等(追加又は削除を含む。)について適切に対応します。また、寺院の住職、教会主管者及び代務者から当該寺院の所属僧侶及び所属門徒について確認の申請があった場合も同様に対応します。
個人情報の取扱いに関して苦情及び相談の申出があったときは、迅速かつ適切にこれを処理するよう努めます。