寺院の方へ 寺院教化のお役立ち情報

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教化研修計画の基本方針

真宗大谷派の教化推進を図るため、「教化研修計画の基本方針」を策定しています。
2023~2025年度 教化研修計画の基本方針(2024年度一部変更)

同朋会運動について

同朋会運動とは

同朋会運動は、真宗大谷派宗門の中心をなす基幹運動です。

同朋会運動とは、端的に次のようにあらわされます。

真宗同朋会とは、純粋なる信仰運動である。
それは従来単に門徒と称していただけのものが、心から親鸞聖人の教えによって信仰にめざめ、代々檀家と言っていただけのものが、全生活をあげて本願念仏の正信に立っていただくための運動である。
その時寺がほんとうの寺となり、寺の繁昌、一宗の繁昌となる。
然し単に一寺、一宗の繁栄のためのものでは決してない。それは「人類に捧げる教団」である。世界中の人間の真の幸福を開かんとする運動である。

(1962(昭和37)年『真宗』12月号「真宗同朋会―住職の手引き―」巻頭言)

同朋会運動は、ともに教えを聴聞する同朋として人々がつどうことにおいて、互いにこころひらかれ、睦みあい、「人間の真の幸福」が一人ひとりに生まれてくることを願う運動です。そのために、一人ひとりが教えを聴聞し、念仏にであう場を「真宗同朋会」として、1ヵ寺1ヵ寺、また地域や職場にひらいていくことを、具体的な目標としてはじまりました。したがって、「同朋の会」は単なる人の集まりではなく、一人ひとりが念仏にであい、互いを敬愛する同朋として見出し合う場であり、その場をとおして、ともなる世界を願って生きる人が生み出されることを願い発足したのが同朋会運動なのです。このことは、後に「家の宗教から個の自覚の宗教へ」というスローガンとして明確にされていきます。

この「個の自覚の宗教へ」とは、家、家庭をすてて、個人主義にならなければならないということを意味するものではありません。真宗の教えが、家の宗教だということにとどまって、一人ひとりの目覚めを促し、生きる力を生み出すものとなっていない。そのような時代と宗門の状況にあって、スローガンは、僧侶も門徒も、一人ひとりが教えに生きる者になろうという願いを表明するものです。真宗の教えは、あらゆる存在が平等であるという目覚めを促します。つまり、老少、男女、善悪等、さまざまな価値観によって、人を分け隔てしてしまう私たちが、聞法をとおして同朋の自覚に立ち、同朋として生きたいと願う、それが「個の自覚」の意味するところです。同朋会運動は、このように同朋という人間関係を回復したいという精神に立脚する信仰運動なのです。

寺院、組、教区、そして宗門は、この信仰運動を推進していくところに役割があります。宗門に縁をもった私たち一人ひとりが、僧侶・門徒の区別や性別などを超えて、互いに同朋として見出すところに同朋会運動ははじまり、教えのもとにつどう場に自ら身を置き、また場をひらき続けていくところに、同朋会運動の展開があるのです。

(『真宗の教えと宗門の歩み』(東本願寺出版)より)

同朋会運動の歴史

同朋会運動は、1962(昭和37)年にはじめられた信仰運動です。前年の1961(昭和36)年、宗祖親鸞聖人七百回御遠忌法要がつとめられたことを機縁として、ともに生き合う社会の実現のためにも、寺院が本来の役割を回復し、教えのもとにつどう僧俗を超えた共同体を生み出していかねばならないとして、「同朋会の形成促進」を目指して運動がはじまったのでした。この同朋会運動がどのようにして起こってきたのか、またどのような運動なのかということをまず確かめたいと思います。

1945(昭和20)年の第二次世界大戦終結後、日本は、大きな混乱と虚脱状態に陥っていました。先ずは、いかにして飢えを凌ぐかということに人々の関心は注がれました。一方で、戦前までの思想や価値観が崩壊したなかで、何が本当の拠りどころとなるのか、確かなものを見出したいという関心も強まっていました。

後に同朋会運動を提唱することとなる訓覇信雄(運動発足時の宗務総長)は、そのような時代のなか、1948(昭和23)年に真人社を曽我量深、安田理深らと結成しました。真人社は、「思想の混迷に応え得るものは、まさしく真宗仏教以外にはないと確信する」と、真宗こそ本当の拠りどころであると宣言し、僧俗を超えてすべての同朋が教えを学ぶことこそ大切であると呼びかけました。そして、信仰の問題は、個人の問題にとどまらず、人間社会と如来の世界である浄土との関係の問題であり、それは同時に私たち一人ひとりがどういう関係性を生きるのかという、共同体の回復の問題であることを訴えたのでした。

当時の宗門状況は、1949(昭和24)年につとめられた蓮如上人四百五十回御遠忌法要における負債、農地解放とその後の農村人口の流出による農村経済の不安定化などにより、宗門の経済的基盤は大きく揺らいでいました。一方、新宗教が大衆宗教として教線を拡大し続けていました。このような厳しい宗門状況を打開し、十年後に控えた宗祖七百回御遠忌法要を宗門をあげてつとめるべく、1951(昭和26)年、当時74歳であった暁烏敏が宗務総長に迎えられました。そして、生涯、野にあって念仏者として生きた暁烏の誠実な取り組みによって宗門の借財は返済されていきました。

この暁烏内局のときに提唱されたのが、「同朋生活運動」という真宗本廟(東本願寺)における清掃奉仕の実践でした。暁烏の呼びかけに応え、門徒が全国各地より手弁当で上山して真宗本廟境内にある和敬堂に宿泊し、昼は本廟の清掃、夜は聞法に励んだのでした。これが現在の真宗本廟奉仕団の原型となるものです。

暁烏は1年で退任しましたが、その流れをくんで1956(昭和31)年に、宮谷法含が宗務総長となります。宮谷は、就任すると直ちに「宗門各位に告ぐ」(宗門白書)を発表して、宗祖の御遠忌を迎える姿勢を明らかにしました。これは、宗門の現状を報告し、意志を表明するもので、このなかでまず確かめられているのが、宗門人の懺悔です。宮谷は、われわれ宗門人は、七百年間、宗祖聖人の遺徳の上に安逸をむさぼって来たのである。いまや御遠忌を迎えんとしてわれら宗門人は、全身を挙げて深い懺悔をもたねばならない。

とし、この懺悔に立って、教学のあり方、そして財政のあり方、御遠忌の厳修について、現状と将来の展望とを記して、「仏宝興隆の真義に生きる、真宗教団形成の一途に就きたいと念ずる」と決意を表明されました。

このなかで、特に注視すべきことは教学についての認識です。宮谷は、「明治のわが宗門に、清沢満之先生がおられたことは、何ものにもかえがたい幸せであった」と、清沢満之を顕揚し、徳川封建教学の桎梏から脱皮し、真宗の教学を、世界的視野に於て展開し得たことは、ひとえに、先生捨身の熱意によるものであった。先生の薫陶を受けて幾多の人材が輩出し、大谷派の教学は、今日に至るまで、ゆるぎなき伝統の光を放っている。

と表明しました。暁烏や曽我の師である清沢は、明治の時代にあって、教学に基づく宗門を志向して改革を志した方であり、改革運動の挫折後は、宗門人一人ひとりの信仰の確立こそが大切であるとして、精神主義運動をはじめられた、大谷派における近代教学の祖と仰がれる方です。宗門では長らく、この清沢の教学は中心として位置づけられてきませんでしたが、宮谷は、これからの宗門の教学活動は、清沢の教学に立つべきであることを明らかにしたのでした。

宗門白書は、清沢の精神主義運動の伝統に立ち、真宗の第二の再興をなさねばならないということを、強く宗門の使命として受けとめたものでした。そして、白書の願いを具現するため、宗祖七百回御遠忌法要の円成を勝縁として発足したのが同朋会運動です。

(『真宗の教えと宗門の歩み』(東本願寺出版)より)

「同朋の会」について

「同朋の会」の結成

宗門の基幹運動である同朋会運動は、全ての寺院(教会)、あらゆる場において「同朋の会」が結成されていくことを具体的な目標として掲げています。

「同朋の会」とは、そこに集う者が、相共に聞法研鑚に励み、同朋教団の一員としての自覚を深める場として、継続的に開かれる聞法の組織体をいい、寺院(教会)はもちろんのこと、地域や職域なども単位として結成されていくことが願われています。

運動開始から約60年が経過し、現在全国で約半数の寺院(教会)において、「同朋の会」が結成されています。
新たに「同朋の会」が結成されたときは、結成届をご提出ください。

同朋の会結成届兼上山旗・提灯申請

「同朋の会」関連申請

「同朋の会」に関連する各種手続きは、次の申請書をご利用ください。

  • 「同朋の会」の届出事項に変更があった場合
    同朋の会結成届出事項変更届
  • 上山旗・提灯の再交付を申請する場合
    同朋の会上山旗・提灯再交付申請
  • 会員がご結婚される場合、結婚記念念珠をお渡ししています。
    お申し込みは、所轄の教務所までご連絡ください。
  • 「同朋の会」での取り組みとして、「正信偈書写本(1冊2,000円)」をご活用ください。
    1冊につき2,000円以上の諸懇志に対してのお渡しとなります。書写本はそのまま勤行本としてお使いいただけます。また、お好きな色の糸でオリジナルの和綴じ勤行本とすることもできます。
    所轄の教務所を通じて申請いただいた場合は、宗派経常費として寺院(教会)への御依頼に充当されます。ぜひとも多くのご門徒にご奨励ください。
    正信偈書写本チラシ 和綴じの手順 
  • その他の関連雛形
    同朋の会活動報告書 

寺院(教会)での帰敬式執行のご案内

寺院(教会)での帰敬式執行のご案内

寺院(教会)を会場に、当該寺院の住職(教会主管者)を執行者として、帰敬式を行うことができます。

寺院(教会)での帰敬式執行のご案内
※【執行前】「帰敬式執行申請書・法名紙等仮渡申請書」を、所轄の教務所へメールに添付して申請してください。
※【執行後】「帰敬式受式者届」帰敬式受式者届提出フォームに添付して送信し、手続きを完了してください。

注意事項

  • 手書き用紙にて申請をご希望の方は、教務所までご相談ください。
  • 住職選定法名の場合は、法名を選定し、法名紙に筆耕してください。その際、書き損じの法名紙や余った法名紙は、捨てずに必ず教務所へ返却してください。
  • 複数カ寺における合同受式の場合は委任状が必要となるため、所轄の教務所にお問い合わせください。
  • お寺の門徒名簿に法名・受式年月日を忘れずに記録してください。

帰敬式執行の手引き

お寺での執行時に便利な各種雛形

帰敬式呼びかけチラシ  式次第  執行の辞  住職選定法名解説文雛形

帰敬式奨励チラシ・ポスター

寺院(教会)における各種法要の執行に際して

お手続きはいずれも所轄の教務所までお問合せください。

御遠忌法要の執行
寺院(教会)の設立法要
本堂の新築落慶法要
  • 本堂の新築落慶法要の執行に際して、申請により、祝辞及び祝儀を交付します。
    本堂落慶法要執行届
本堂の修復落慶法要
住職就任法要
御親修・御参修(御参向)について
  • 各種法要の執行に際し、御親修または御参修(御参向)を希望される際は、法要期日の1年前から6ヵ月前までに所定の照会文をご提出いただく必要がありますので、期日に余裕をもって所轄の教務所にご相談ください。

各種記念品の取り扱い

各種記念品の取り扱い

寺院での諸法要・行事の記念品などにぜひご活用ください。

寺院教化のさらなるお役立ち情報

寺院(教会)における教化事業のさらなるお役立ち情報として、「お寺の活動事例集」、「教区の教化事業情報」、「寺院活性化支援室の支援情報」など、様々な実例を交え、真宗教化センターしんらん交流館「浄土真宗ドットインフォ」 にて紹介しています。
ぜひご活用ください。