このたび米国が行った未臨界核実験は、昨年、オバマ大統領が「核兵器のない世界」を提唱したプラハ演説に寄せた期待を裏切るばかりでなく、核兵器の全廃に取り組む国際社会の流れに逆行するものであります。
2006年8月のブッシュ政権下以来おこなわれなかった未臨界核実験の再開は、実験の日常化と新たな核兵器の開発にもつながるものであり、重大な危機と受け止めます。
私たちは、仏教の教えに生きる者として、地球上のあらゆるいのちの平和と共存のため、すべての核実験の中止と、核兵器の廃絶を強く求めます。
2010年10月15日
真宗大谷派宗務総長 安原 晃